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基本の型は以下です。

1・なぜその本を選んだのかを書く。

2・スーパーあらすじを書く(1~3行)

3・場面選択をして、その場面のあらすじを書く。

4・その場面に対しての自分の感想や自分だったらどうするのか、ということを書く。

あとは、3,4を繰り返し既定の文字数まで近づいてきたら、

5・まとめ

この流れです。では、一つずつ解説します。

1・なぜその本を選んだかを書く。

例:なぜこの本を選んだかというと・・・だからです。

書き出しは子どもたちもすごく迷います。だからここはこの型に当てはめてやればOKです。ただし気をつけることが1つだけあります。それはうそを書かないことです。母親に勧められたのであれば、そのように書く。薄いから選んだのであれば、そのように書く。変に格好つけて前から読みたいと思っていて、とかうそを書かない。正直に、絵が多かったから、という理由だったらそのように書きます。ここで嘘を書かせてしまうと、結局ちゃんと書かなきゃだめじゃん、という雰囲気になります。どういうことであれ、感じたこと、考えたことをそのまま書く、ということをやっていきたいので、ここはとても重要です。ここをありのまま書くことで、子どものハードルが下がることもあります。「え、そんな風に書いて言いの?」と。ここからも、どれくらい「やってはいけないこと」で縛られているかがわかります。今回はとにかく恰好つけず、ハードルをさげて、感じたこと、考えたことをそのまま書けばいいんだよ、ということを伝えたいところです。そうすることで、そのあとにもつながります。

また、その本を選ぶまでのストーリーがあるときもあります。読書感想文用の本を買いに行って、ふと目に入った表紙がとても気に入って、とか、図書館に行ったけど、なかなか見つからず、その後TSUTAYAにいった、など。こういうプロセスがあれば、ぜひそれも書きましょう。そもそもその行為自体が、読書感想文がなかったら取らなかった行為の可能性が高いので、それを書き留めておくこともよいのではないかと思います。文字数も稼げますしね(笑)

2・スーパーあらすじ(ざっくり1~3行程度)

例:この本は~(主人公)が・・・するお話です。

この程度でOKです。通常だとこのあらすじをいかに長く書いて文字数を稼ぐかというところですが、書くことはたくさんあるので、ここはまずは短くいきます。そうしないと、延々とあらすじを書くことになってしまいます。本当に主語と述語だけで大丈夫です。たくさん主人公が出てくる場合は、まとめて「小学生が」でもいいですし、「子どもが」でも大丈夫です。ここのポイントはとにかく短く簡潔に、です。本当に書くことがあるの?と心配されるかもしれませんが、大丈夫ですので安心してください。

3・場面選択(気になった場面、好きな場面、おもしろかった場面など)をしてあらすじを書く。

その場面を読んで、どう感じたのかを書く。次に、その場面のあらすじを書きます。全体のなかの一部分を切り取るので、あらすじも書きやすいです。もちろんある程度書くことができれば書けばよいですし、書けないなと思えば、スーパーあらすじのように1~3行で書いてもOKです。

4・その場面に対しての自分の感想や自分だったらどうするのか、ということを書く。

なぜ~だと思ったのか(どんなことがそういう気持ちにさせたのか)

もし自分ならどうするか。なぜ自分だったらそういう行動をとるか。

もし家族のだれか(父母、兄弟、祖父母それぞれ)あるいは、学校の先生だったらどう感じるか、そして、どうするか、なぜそういう行動をとるのか。

これを膨らませるだけでも結構書くことはできます。もし登場人物が複数いれば、それぞれの立場に自分を置き換えてやってみてもおもしろいです。その場面に6人の登場人物がいれば、少なくとも6通り、4人家族であれば、24通りもあるので、十分です。そういう場合は、基本的には自分を置き換えるだけでよいと思います。

もし子どもが乗ってきていれば、なんでそう思うのかな?そうは思わない人もいると思うけど?と深堀をするとまた面白い感想がでてくることがあります。このあたりは、みんな同じ気持ちになるとは限らないんだよ、ということをなんとなく感じてもらえることができる場面です。

また、その場面と同じような気持ちになったことある?と聞くこともオプションとして持っておいてもいいと思います。これがでてくると読書感想文と生活がつながり、こちらも面白いことになります。もしチャレンジして聞いてみたとして、うまく答えがでてこなければ、そこはスルーしましょう。それをそのまま書いてもOKです。「こういう気持になるときを考えてみましたが、あまり思いつきませんでした」と書けばOKです。

少し飛びましたが、なんでそんな気持ちになったかわからない、といった場合は、それもそのまま書きます。「なぜそういう気持ちになったかわかりません」と書けばよいと思います。そもそも感情なんて、なんでそんな気持ちになったかなんてわからないことが大人だってありますからね。このように書いてもらうと、子どもも「え?」という顔をするときがあります。それでいいの?って。でもそれでOKということにしていくことで、書くことへのハードルをとことん下げていきます。そうすることで、子どもの心も軽くなったりすることがあります。ずっと「わからない」しか言わなかった子どもも、私がそのまま書いてもらっているうちに、「さっきのわからない」よりも「ちょっとわからないくらい」ということを言って来てくれました。子どもなりに「このままじゃやばい」という気持になったのかもしれませんね(笑)こちらの、「とにかく3枚終わらせればいいんだ!」という本気が伝わると子どもハードルが下がってきて、脳も動いてよい感じになります。

あとは文字数、枚数がくるまで、この3,4を繰り返していきます。もしページ数が少ない絵本だとしたら、1ページずつやっていけば十分です。

この作業、結構おもしろいです。そんな風に思っていたの?という発言があったりします。親子でやる場合は、その場にいない人でやったほうが表現が苦手な子の場合はよいかもしれませんね。もちろん親子でできれば、おもしろいコミュニケーションになると思います。

そして、文字数、枚数がきたらまとめに入ります。

5・まとめ

ここも型を決めておきます。

以上の~つの場面が、私の印象に残った(おもしろかった、楽しかった、怖かったなどなど)場面です。

という風に書きます。そして、自分が本を選んだときの理由と実際に読んでみての違いをちょっと聞いてみて、なにか感想があればそれを書きます。思った通りだったらそのまま書きます。とにかく頭に思い浮かんだことをストレートに書くということでOKだということを感じてもらいます。

・・・という理由でこの本を読みましたが、3つも印象にのこった場面がありました。

といような感じです。

ここで終わってもいいですが、もし余裕があれば以下の質問をしてもよいと思います。

「これを読んで、もしかしたら明日から変わるかもしれないところとかある?」という質問です。

本の醍醐味は行動変容にあります。もちろん、ないならないでOKです。今回の目標はとにかく3枚書くということなので。でも、もしここでなにか出てくれば、本を読んだ意味もあると思います。ただ、大切なことは、もしかしたら、というところです。別に変わらなくてもいいんだよ、というメッセージを込めて、ハードルを下げています。ただ、ここまでくるとほぼ作業も終わりなので、かなり子どもたちも安堵感があります。結構でてくることもあります。もちろん、そこはやるかやらないかはいいんです。ただ、言葉として書き留めた、ということが大切だと思っています。

以上で型の説明が終わりです。次はこの型をどのように進めていくかです。

次はこちらをクリック→絵に落とし込む

 

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